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頭ヶ島天主堂(頭ヶ島の集落)
頭ヶ島天主堂(頭ヶ島の集落)
Kashiragashima Church(Villages on Kashiragashima Island)
頭ヶ島教会への訪問にあたって
構成資産「頭ヶ島の集落」にあるカトリック頭ヶ島教会は、大崎八重神父によって発注され、鉄川與助の設計施工で建設された教会です。1910年に着工し、1919年に竣工、同年5月コンバス司教(Jean Claude Combaz:1856-1926)によって祝別されました。
鯛ノ浦小教区に属する巡回教会の一つであり、定期的にミサや各宗教行事がおこなわれています。
隣接する「世界遺産頭ヶ島の集落インフォメーションセンター」において、見学受入のための受付や構成資産に関する資料展示等をおこなっています。(教会行事等の際には会堂内の見学ができない場合があります)
構成資産に含まれる文化財等
名称 | 区分 | 指定年 |
新上五島町崎浦の五島石集落景観 | 国選定重要文化的景観 | 2012年 |
頭ヶ島天主堂 | 国指定重要文化財 | 2001年 |
この地域におけるキリスト教の歴史(概略)
上五島にキリスト教が伝わった正確な年代は明らかではなく、イエズス会宣教師ルイス・デ・アルメイダ(Luís de Almeida:1525?-1583)と日本人修道士ロレンソ了斎(1526-1592)が下五島の福江島を訪れた1566年以降、1570年あたりではないかといわれています。
豊臣秀吉による伴天連追放令の発布、1614年の禁教令による迫害が徐々に及んだことから棄教も多く見られました。そのうちの一部は密かに信仰を続け、潜伏したといわれます。
1797年、五島藩は荒れた土地の活用のため、また大村藩は人口過多であったことから、大村藩領からの移住がはじまり、この時期に外海地方から五島列島へと潜伏キリシタンが移住し、集落が形成されていきました。
無人島だった頭ヶ島には1859年から開拓移住がはじまり、その多くはキリシタンだったことから、次第に集落や信仰組織が形成されました。
頭ヶ島教会の沿革
頭ヶ島教会は、この集落のキリシタン指導者ドミンゴ森松次郎の住居兼仮聖堂のあった場所に建っています。1867年に構えられた仮聖堂は、のちに伝道士養成所となり、明治の弾圧期まで使用されていました。
頭ヶ島教会の着工は1910年、1919年に竣工し、その年の5月にコンバス司教(Jean Claude Combaz:1856-1926)によって祝別されました。
頭ヶ島一帯で切り出された砂岩を建築資材に用いており、全国的にも珍しい石造りの教会です。
内部は単廊式の一室空間となっており、天井の折り上げ面や平面には花や菱文様が彩りをもって施され、華やいだ印象を与える明るい空間です。
周辺環境と立地
五島列島中通島の東端部、及びその東方にある小島、頭ヶ島の西側は、重要文化的景観として世界遺産構成資産に指定されています。
中通島の東方にある小島が頭ヶ島で、二つの島は1981年に整備された頭ヶ島大橋で結ばれています。
頭ヶ島北岸白浜集落の、周囲を山林地に囲まれたなだらかな斜面地に頭ヶ島教会が建っています。
敷地の西側には教会建設と同時期に建てられた石造りの司祭館があり、東側には小川が流れ、北にあたる正面にはロクロ瀬戸の海岸が広がっています。
集落のいたるところで五島石の石積み技術の様子がみられます。
概要
事前連絡 | 必要 |
住所 | 長崎県南松浦郡新上五島町友住郷頭ヶ島638 |
ミサ・行事 | 第2、第4日曜日 14:00~17:00 ※教会行事など上記以外の見学受入不可日時はこちらでご確認ください |
見学受付時間 | 9:00~12:00/13:00~17:00 ※受付時間外の外観見学は自由です |
駐車場 | 専用有(敷地付近) |
関連データファイル | ごみの投げ捨て等防止重点地区の図面 【PDFファイル(約200KB)】 |